い草の産地と畳表


 国産天然い草による『畳』は日本固有の敷物文化、工芸産業として発展してきました。
現在では、生活様式の変化、安価な海外生産品の流入、新素材畳の登場などの影響で、原料となるい草の国内栽培地は全盛期の1/10ほどに減少ましたが、
各産地それぞれ個性的で優れた品種を栽培しております。
 当店では、そんな上質の畳表を産地からストレート入荷し、コストカットを実現しました。
生産者の顔が見える、真心こもった畳表をぜひご家庭へ。


熊本県[肥後表]

 熊本県のい草栽培の歴史は永正年間・1503年頃からと古く、全国一のい草の生産地です。
熊本ブランド優良い草品種「ひのみどり」は、茎の直径が1.1mmと極細の品種です(従来の85%の直径)。
茎は揃い内部は充実し、表面の蝋質状態もよく、長茎収量も良好です。
そのため、従来品畳表のい草使用量が1帖あたり5000本なのに対し、「ひのみどり」は7,000本の打ち込みが可能で、目が積み、配がくっきりとめんの美しい畳表が製織される。
経年変化による畳表の色変化も美しく、経には丈夫な糸を使用するので耐久性にも優れています。
「ひのみどり」を使用した熊本ブランド最高位の畳表として「ひのさらさ」があり、他に「ひのさくら」「ひのさやか」などがあります。

 小澤畳工業所では、平成26年度より熊本県八代市のい草農家と契約し、専用田んぼにて直営栽培した い草を使用した、安心・安全な熊本産畳表をストレート入荷。
流通で発生する中間マージン等のコストを出来るだけカットし、生産者の顔が見える良質な畳を出来るだけ安くお客様にお届けしています。

熊本の畳表ができるまで

熊本の契約田んぼより、極上い草の畳表続々入荷中


(財)日本特産農産物協会認定
い草畳表 地域特産物マイスター 
田淵 稔 さん

 い草栽培&畳表加工は親子で行っています。
残留農薬等を第三者機関にて検査しております。
安全を数値で示し、心を込めて安心をお届け致します。


→右は田淵さんの息子さんの満稔さん。
 H27年の熊本い業大会初出展で一等賞受賞しました。

←『くまもとアグリのチカラ(KKTくまもと県民テレビ)』で紹介されました。


←左は田淵さんの息子さんの満稔さん。
 H27年の熊本い業大会初出展で一等賞受賞しました。

↑『くまもとアグリのチカラ(KKTくまもと県民テレビ)』で紹介されました。

地域特産物マイスター い草生産者
六代目十平 畑野 泰人 さん


 い草作りは感性。畳表作りは性格。
 見えないものを感じ取り、聞こえないものに耳を傾ける。
素材(い草)が、持つ能力を、最大限に活かす為に、より滑らかに、より重厚に魂込めて織りました。
こだわり等はあえて言いません。五感にてご理解頂ければ幸いです。

い草生産者 上田 恭裕 さん

 安心安全はもちろんの事、栽培から加工まで(ポイント)を重視しているい草&畳表です!
私の表を使ってみて下さい!産地熊本の(私の)思いや香りが伝わると思います!^ ^

い草生産者 元嶋 真実 さん


 水と土に恵まれた環境で、安心・安全はもちろん、家族みんなで丁寧にい草作りをしています。
自信作の畳表をぜひご使用ください。

『あさぎり表』生産農家、
人吉の田中さん

 田中さんの『あさぎり表』と原草です。

貴重な『平田織機』を使い
畳表を生産する堀口さん
若手のい草生産者
宮下さん
『こだわり表』を
生産する豊本さん
素晴らしい、い草『夕凪』を生産する
廣田さん
千丁のい草農家太田さん
貴重な『平田織機』を使い畳表を生産する堀口さん
若手のい草生産者宮下さん
『こだわり表』を生産する豊本さん
素晴らしい、い草『夕凪』を生産する廣田さん
千丁のい草農家太田さん

沖縄県[ビーグ表]

 沖縄の方言でい草を「ビーグ」と呼び、約150年前に勝連間切地域で栽培されたのが始まりとされています。
現在の沖縄ビーグは、40年以上前に福岡の太藺を根付けしたものが自然環境の中で更に太くしっかりとしたい草へ進化し、これにより沖縄独自の丈夫なビーグ表を製織するようになりました。
泥染は行わず、自然な風合いの畳表です。


沖縄の照屋守時さんとお兄さん

 今現在、沖縄県でビーグの生産している農家は25軒程度。
殆んどが400坪程度の作付けだが、照屋さんは3000坪と沖縄でも大きいビーグ生産農家です。

高知県[土佐表]

 高知県土佐表『龍馬』は百余年の伝統を誇り、青いダイヤモンドと言われる程の名品です。
土佐表に使用されているイ草は仁淀川水系の粘土質土壌に恵まれて育った粘りのある良品質のイ草です。
機械乾燥が主流になりつつある現在に、明治時代からの天日干しにこだわることにより、光沢が良く変色しにくく、丈夫で耐久性に優れた畳表に仕上がっています。


大分県[琉球畳]

 琉球畳の発祥はトカラ列島と言われていますが、現在国産品は大分県国東半島でのみ生産されています。
原料の七島藺(三角藺)は、一般の畳に使用する丸藺とは異なり、茎の形状が三角形になっています。
丈夫で柔道畳としても親しまれ、現在では縁無しの半畳畳として人気があります。(丸藺の目積織等による縁無し半畳畳とは別ものです。)


広島県[備後表]


 天文年間・1532年頃、野生のい草を栽培して畳表に製織したのが始まりといわれています。
桂離宮にも使われた高級畳表の生産県で、短藺の地草でつくる中継ぎ表は、寺院や茶室などで使用されています。
現在ではい草の生産量は少なく、織手も殆どいなくなっており、希少な畳表です。


石川県小松市[小松表]

 冬期の厳寒の環境が丈夫ない草を育て、耐久性に優れた畳表に製織されます。